幕末の1864年、長州藩が英、米、仏、オランダの連合艦隊に敗れた下関戦争で、英軍が戦利品として持ち帰った大砲「長州砲」が、製造された山口県萩市に里帰りし、28日から萩博物館で展示される。
大砲は長州藩内の郡司鋳造所(萩市椿東)で造られ、関門海峡沿いに配備された約100門のうちの一門で、長さ185・9センチ、口径8・8センチ、重さ約1トンの青銅製。他藩から注文があるほど、国内では高い技術水準を持っていたという。
英国に現存する大砲2門のうち1門を「王立大砲博物館」が貸与。明治維新から140年に当たる今年、萩市が記念事業の目玉にしようと外務省を通じて交渉した。
長州藩が1863年、米、仏、オランダの船に砲撃したことへの報復で翌年、連合艦隊が長州藩を攻撃。欧米の技術力を目の当たりにした長州藩が開国に傾くきっかけになった。
萩博物館の道迫真吾研究員は「長州藩が下関戦争で大敗したことは明治維新へのターニングポイントで、里帰りは意義深い」と話している。
展示は来年5月末まで。27日には除幕式をし、長州砲の行方を追った著作のある直木賞作家古川薫氏の講演や、鋳造所を営んだ郡司家の子孫、郡司健大阪学院大教授らのパネルディスカッションも開く。
参照元:スポーツ報知