年金問題などで批判の矢面に立ってきた舛添要一厚労相(59)。1日の内閣改造で去就が注目されていたが、無事!?厚労相に留任した。一方、自民党幹事長には「ポスト福田」をうかがう麻生太郎氏(67)が就任し、郵政造反組だった野田聖子氏(47)が返り咲き入閣を果たすなど党内の波紋を広げそうな人事がちらほら。自身の留任で勢いづいたのか、舛添氏は「内輪モメしている場合じゃない。選挙に向けて挙党一致だ」と早くも闘志満々だ。
―厚労相留任おめでとうございます。
「ありがとう。でも、感慨も何もない。激務だから辞めれば楽になっただろうし。ただ、また重責を任された以上、全身全霊を傾けて仕事をしていくつもりだ」
―留任に自信はあった?
「年金記録問題など仕事が山積しているから自分の去就を考えている余裕はなかった。長年の社保庁などの怠慢が表れた形の年金問題も、私が大臣に就任して1年足らずで1億人の加入者のうち約2000万人に回答できた。この仕事ぶりにはそれなりの評価をもらっていいかなとは思う」
―週刊誌報道では周囲に「外相をやりたい」と話していたようだが。
「勝手にストーリーを作りやがって。事前に首相と改造の話をしたこともなかったし。ただ、いつ辞めろと言われてもいいように最後の瞬間まで仕事に集中することを心掛けていた」
―与党内の圧力が高まった末の改造人事のような印象がある。
「外堀を埋められた状況かな。ここまで盛り上がって首相が『改造はしない』と言ったら、リーダーとしての求心力にかかわってくる」
―派閥の領袖クラスが多く入閣し、サプライズに欠ける人事だ。
「手堅い、実務型の布陣だと思う。人事は若ければいいってものでもない。小泉内閣の時とは時代が違う」
―郵政造反組のシンボル、野田聖子氏が10年ぶりの入閣で“復権”した。
「ねじれ国会が続いており、自民党は存亡の危機にある。今はかつての抵抗勢力と内輪モメしている場合じゃない。挙党一致にならないといけないんだ」
―「ポスト福田」の最右翼の麻生太郎氏が党幹事長に就いた。
「麻生氏の思惑は分からないが、そこもケンカしている状況ではない。次期衆院選で自民党が敗れることは政権を民主党に明け渡すことを意味する。そしたら『ポスト福田』どころじゃない」
―内閣改造で支持率は高まるか。
「分からない。私の個人的な意見ではないが、過去の歴史からいって選挙の洗礼を経ていない任期途中の改造で強くなった内閣は一つもない。その意味で改造にリスクは付きものだ」
―首相が自らの手で改造したことで今後は選挙に向かっていくのか。
「そうだ。時期はいつになるか分からないが、戦闘モードに入る。政権与党としてはいい政策を国民に示し、遂行することに尽きる」
―改造前に「5つの安心プラン」を発表した。
「社会保障に関する緊急対策で、年金や医療、雇用をめぐる国民の不安感を一掃し、厚労省改革を図っていく。特に救急患者のたらい回し問題が深刻な医師不足対策に力を入れたい」
―首相の肝いりのプランだが、首相の表明からわずか1か月で準備したとか…。
「『目新しさがない』『財源の裏付けが乏しい』の批判はあるが、これまでも検討していた対策で総花的にならざるを得ない。厚労省改革だって首相に指示される前から私は取り組んでいたよ。いずれにせよ、今から肉付けしていけばいい。そして、与党は安心プランを旗印にして次期衆院選を戦う。それだけ重みを持った政策だ。国民に安心を与えることは我々の使命である」
[舛添大臣この1か月]
▼7月1日 厚労省改革の一環として舛添氏が作製を指示した省のシンボルマークを発表。一部で大阪府高槻市の人権団体のシンボルマークに似ているとの指摘も。
▼2日 巨額赤字が問題化した「私のしごと館」(京都府)を視察。存続の意向を示したが、6月に渡辺喜美・前行改大臣が廃止の方針を語っており、意見が対立。
▼25日 厚労省改革策を検討する「厚生労働行政在り方懇談会」設置を発表。メンバーに旧厚生省OBの浅野史郎前宮城県知事や演出家のテリー伊藤氏を起用。
▼29日 社会保障に関する「5つの安心プラン」を発表。当初、厚労省改革を目指した首相官邸主導で立ち上げた政策だったが、舛添氏がプラン策定に積極的に取り組み“主導権”を奪回した。
▼8月1日 福田首相が内閣改造を断行し、舛添氏は厚労相で留任が決定。翌2日に皇居での閣僚認証式を経て福田改造内閣が発足した。
参照元:スポーツ報知