衆参両院は30日、国会議員の昨年1年間に得た所得や資産などに関する報告書を公開した。自民党の麻生太郎前幹事長(67)を始めとした「ポスト福田」の面々は著書の印税収入が大幅アップ。また民主党の「ミスター年金」こと長妻昭衆院議員(48)もテレビの出演料などで所得を増やした。なおトップは民主党の松野頼久衆院議員の15億4653万円で、大部分が父親の故・松野頼三氏から相続した不動産の売却益。
著書の印税やテレビ出演料などは「雑所得」として扱われる。ポスト福田の本命と言われる麻生氏は、昨年7月の参院選前に発表された「とてつもない日本」が約17万部のヒット。印税などで前年に比べ4・6倍、1116万円の雑所得を計上した。46万円だった05年からは実に24・2倍。雑所得の順位も最近3年で212位、63位、4位とうなぎ登りだ。
麻生氏のライバルとして名が挙がる小池百合子元防衛相(55)も昨年8月、前事務次官との暗闘などを描いた「女子の本懐」(約4万5000部)を出版。一連の防衛省スキャンダルの渦中で話題を呼び、印税や講演料などの雑所得は前年の5・7倍の1653万円に。順位も46位(昨年288万円)から2位に躍り出た。
他のポスト福田では与謝野馨・前官房長官(69)と中川秀直・元自民党幹事長(64)も今春、それぞれ自著を出版。好評を得ているが、今回の所得公開には間に合わなかったようだ。
一方で“テレビ派”も台頭。年金問題で政府追及の先頭に立った長妻議員は、番組出演料などで雑所得は前年の1・5倍の410万円。順位も56位から15位にアップした。同様に公務員制度改革の政策を主張し、メディアをにぎわせた渡辺喜美・行政改革担当相(56)も、前年の133万円から約5倍の668万円に増えている。
政治ジャーナリストの山村明義氏は「(雑所得増は)政治家の人気バロメーターの1つになりつつある」と解説する。ポスト福田の出版ラッシュについて「次の日本のトップが見えにくい時代だからこそ、国民は本を手にすることで次期首相の人物や政策を知りたいのでしょう。政治家にとっても本がヒットすれば名前は売れて、収入も増えてメリットが大きい」と指摘した。
永田町関係者によれば政治家のテレビ出演料は1時間で3~5万円が相場だという。「テレビ局側にとって、安いギャラでそこそこの視聴率が取れる政治家は使いやすい存在。10年前までは考えられない現象」(山村氏)。
山村氏は「政治家が人気商売になった側面も感じる。支持者から地道に政治資金を集めるのが政治家として王道ではないか」と指摘した。
ちなみに一昨年9月の首相就任前後に約51万部のベストセラーとなった「美しい国へ」の著者、安倍晋三前首相(53)は、06年の雑所得はトップの2616万円だったが、今回は128万円で116位にランクを落とした。
◆太蔵議員は2169万円 ○…次期衆院選で北海道1区からの出馬を模索する自民党の杉村太蔵衆院議員の総所得は2169万円だった。06年度の総所得は2069万円で、前年から100万円の所得増。総所得から給与を引いた雑所得は256万円で、雑誌「SPA!」の連載の原稿料などとみられる。
参照元:スポーツ報知