東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人未遂の現行犯で逮捕された加藤智大容疑者(25)が、警視庁万世橋署捜査本部の調べに、逮捕時「署まで連行されたのは覚えている」とする一方、被害者を次々と刺した犯行について「よく覚えていない」などと話していることが12日、分かった。
極度の興奮状態で記憶が断片的になっており、捜査本部は目撃者を集め事情を聴くなどして被害状況の裏付けを慎重に進めている。
調べでは、加藤容疑者はトラックに乗って赤信号で歩行者天国との交差点に進入、大学生の藤野和倫さん(19)らをはねた。この時点の記憶はあり、トラックを降りて最初に1人を刺したが「服装は覚えていない」と説明している。
次に万世橋署交通課の警部補(53)を刺したとみられるが「制服の人を刺した後は男女構わず刺した」「よく覚えていない」などとしている。
この後、ナイフを持って別の万世橋署員と対峙(たいじ)。警棒で殴られながらも痛みを感じる様子もなく抵抗していた。署員は警棒でナイフを振り払おうとしたが、加藤容疑者が手放さないため、拳銃を向けて「武器を捨てろ」と言うと、やっとナイフを捨てた。
加藤容疑者は万世橋署員2人と、たまたま居合わせた蔵前署員に取り押さえられたが、この際のことと万世橋署に連行されたときのことは「覚えている」としている。
現場は混乱状態で、死傷した17人がどの場所で被害に遭ったかも明確には確認できない状態。捜査本部は「犯行状況の裏付けが急務」として経緯の解明に全力を挙げている。
参照元:スポーツ報知