社長たちよ、オバマになれ―。日テレアナウンサーとして巨人戦や箱根駅伝などを伝えてきた山下末則さん(60)が、スピーチの苦手な社長のために極意を伝授する。先月で日本テレビを定年退職した山下さんは、今月から企業の社長や重役を対象とした「パーフェクト・スピーチ」を設立。「政治家ではオバマさん(米民主党上院議員)、ビジネス界では渡辺美樹さん(ワタミ社長)を手本にしてほしい」という。
局アナとして、これまで多くのパーティーで司会をしてきた山下さん。ゲスト、要人のスピーチに周囲が白けるのを何度も目の当たりにしてきた。「大勢の前で話すのって難しいなあ」と痛感したことが起業のきっかけだ。
日本テレビに26年在籍し、スポーツアナウンサーとして活躍した。1994年、巨人の槙原寛己投手が完全試合を達成したゲームや、93年のオールスター戦では広島の津田投手の訃報(ふほう)も伝えた。また箱根駅伝にも放送開始からかかわるなど、野球だけではなく五輪などもお茶の間に届けてきた。
ベテランアナウンサーがスピーチをみる目は厳しい。「結婚式でも新郎の父親の友人が主賓だったりすると、スピーチで父親の話をする人が多い。何で事前に新郎について予習しないのか。T・P・Oを分かっていない」
自身は、野球中継でも優勝が決まりそうな試合は多くの選手からシーズンを振り返るコメントを集めて実況にテーマを持たせた。ある年には完ぺきな予習でマイクに向かったが巨人が敗色濃厚に。いきなり実況が淡々となることもあったが「それでもいいんです」。毎年シーズン後半になると「おれが優勝させる」という気概で臨んでいた。
「アメリカではスピーチを指導する会社は何百とあるが、日本には少ない。マンツーマン指導は初でしょう」と山下さんは話している。
◆山下 末則(やました・すえのり)1948年3月14日、北九州市生まれ。60歳。北九州大外国語学部卒業後の70年、宮崎放送入社。81年、日本テレビへ。バルセロナ五輪(92年)、長野五輪(98年)も実況。同五輪ではスピードスケートの岡崎朋美選手の銅メダルも伝えるなど、26年間スポーツアナウンサーとして活躍した。
◆パーフェクト・スピーチ 08年4月1日、山下さんが設立。社名は槙原投手の完全試合実況が由来。事業内容はスピーチコンサルティング、コーチングなど。レッスンは会社に直接訪問して実施。話し方、原稿内容からスタイリストによる服装、姿勢、歩き方までVTRでチェックしながら指導する。料金は週1回2時間、計4回で40万円。内容、回数などは相談可。問い合わせはTEL03・6202局0006まで。ホームページは、http://www.perfectspeech.jp
参照元:スポーツ報知