◆北京五輪 卓球(15日・北京大体育館) 卓球は団体の男女敗者復活トーナメント1回戦を行い、女子の日本はオーストリアを3―0で下した。福原愛(19)=ANA=、平野早矢香(23)=ミキハウス=がシングルスで連勝。ダブルスの平野、福岡春菜(24)=中国電力=も快勝し、前夜に負けた韓国戦のショックを振り払って銅メダルへの望みをつなげた。日本は16日、3位決定戦進出をかけて香港と対戦する。
愛ちゃんが一夜で大変身。完敗した14日の韓国戦とは見違えるような動きで、05年欧州女王のリュウを下した。ラリーでは気持ちで一歩も引かず、左右へ打ち分ける冷静さも発揮。韓国戦では苦し紛れに聞こえていた「サー」の掛け声も、オーストリア戦では吹っ切れたような響きがあった。
韓国戦を終えて選手村に戻り、寝たのは深夜1時半。午前9時の試合開始に合わせて5時10分に起床し、睡眠時間はわずか3時間40分だった。「短かったけど(眠りは)深かった」気持ちを切り替えて熟睡したからこそ、目覚めもさわやかだった。
前夜、3人でひざを突き合わせて話した。「もし(韓国戦で)勝っていても、準決勝で負ければ同じ(敗者復活)トーナメント。ここからがスタートだと思って戦おう。優勝のチャンスはなくなってもメダルのチャンスはあるんだから」(平野)対戦相手もDVDで確認。チームできっちりと立て直しを図った。
本来の姿を取り戻せば、福原の頭脳も活性化する。第3ゲーム4―7の劣勢からは“北京スペシャル”を繰り出した。いつものサーブはバックでボールを逆回転させるが、フォアでボールの外側から回転をかけるサーブを併用。「苦しい場面でも何か方法があると思って頭をひねった」昨年の世界選手権以降、特訓を重ねてきた幻惑作戦で流れを取り戻した。
険しかった表情が初めて緩んだ。「うれしいです。うれしそうじゃないですか?」会心のスマイルとともに、報道陣を笑わせる余裕も戻った。
「気持ちの上で開き直ってくれた。福原がああいう試合をすれば、あとはいい流れで行く」と近藤欽司監督(65)。その通り、平野、福岡もシングルス、ダブルスと快勝で続いた。愛ちゃん効果で軌道修正した日本が、銅メダルへ前進。次は強敵・香港(16日)に挑む。
参照元:スポーツ報知