◆北京五輪 野球1次リーグ キューバ4―2日本(13日・五カ松球場) 星野JAPANは痛恨の黒星発進となった。野球の1次リーグが13日に開幕し、日本代表は最大のライバル・キューバと対戦。自信を持って送り出したエースのダルビッシュが制球が定まらず、4回0/3で4失点KO。先発を右のベラと読み、3番に森野を起用した打線も3併殺にバントミスと精彩を欠き、2度同点に追いつくのがやっと。星野仙一監督(61)は「切り替えてやるしかない」と、14日の台湾戦に涌井を先発に起用し、初白星を目指す。
北京の夜空に、星野監督の怒号が響き渡った。「NO、NO、NO!(バットを)振ってないやないか!」目をつり上げ、勢いよく一塁ベンチを飛び出した。2点を追う9回無死一塁。一発出れば同点という場面で、里崎の空振り三振の判定に、闘将の血圧は恐ろしいほど急上昇した。
ロドリゲス球審が、抗議を受け付けようとしない。代打を送るため、さらに一歩を踏み出そうとした瞬間、球審の右手がクルリと回った。退場の宣告に球場全体が騒然となった。慌てて関係者が飛び出し、事情を説明。国際試合、しかも五輪の舞台での退場は取り消しとなった。
「ピンチヒッターと言ったのに(さらなる抗議と)勘違いした。言葉のミステークや」猛抗議した姿とは対照的に穏やかな口調で切り出したが、試合内容に話が及ぶと、あっという間に勝負師の表情に戻った。「ダルビッシュは見ての通りや。緊張感はあったけど、いつもの本来のピッチングじゃなかった。球数を多く投げていけば立ち直るタイプだが、きょうは気配がなかった」と、エースの乱調に顔をしかめた。
準備万全で臨んだ初戦の大一番。先発を右のベラと読み切り、3番に森野を大抜てき。左打ちを6人も並べて最強のアマ軍団に挑んだが、3、5回に同点に追いつくのがやっと。4回無死一、二塁では里崎がバント失敗し、揚げ句に3併殺を食らった。「あそこで追いつかないといけないのに、できなかった」練習試合が2試合だけで本番に臨むのは、想像以上に厳しいものだった。
両チームとも9安打だったが、主導権は終始キューバのもの。「キチッと仕上げてきたということやな」オランダでのハーレム国際野球大会を視察した1か月前からの変身ぶりに、さすがに驚きを隠せなかった。
エースで落とし、痛恨の黒星スタート。それでも指揮官は敗戦後、両手を叩いて、沈みがちな選手を鼓舞した。「切り替えてやるしかない。ダルビッシュには3試合投げてもらわないとな」と語気を強めた。成瀬の復活にマー君の衝撃デビュー。明るい材料を心の支えにして、闘将が台湾戦を全力で勝ちにいく。
参照元:スポーツ報知