◆北京五輪 女子サッカー 1次リーグG組 日本0―1米国(9日・秦皇島五輪センター体育場) なでしこも崖(がけ)っぷち! 女子サッカーのなでしこジャパンは9日、FIFAランク1位の米国と対戦。前半27分にMFカーリ・ロイド(26)=ルトガーズ大=に約20メートルのスーパーボレーシュートをたたき込まれて、0―1で敗れた。これで対米国20戦勝ち星なし。12日の最終戦、ノルウェー戦(上海)に勝つしか決勝トーナメント進出の可能性がなくなった。
米国の壁は厚かった。「勝てないのはまだまだ自分たちに力が足りないということ」とMF沢。初対戦の86年からこの日が20戦目(この日まで3分け16敗)。だが、またしても黒星。背番号10は試合終了後に空を見上げた。
「失点はゼロで(前半)終わろう」ピッチでDF池田主将からゲキが飛んだ。その直後の前半27分。ペナルティーアーク周辺の約20メートル付近からMFロイドに男子顔負けのスーパーボレーをたたき込まれた。「米国は(日本の)一瞬のスキをゴールにした」とGK福元。これが世界ランク1位の実力か―。その後は前半33分にFW永里が右足シュートでゴールに迫った。だが、ネットが揺れたのは米国だけだった。
7月29日の壮行試合では当初、佐々木則夫監督(50)はアルゼンチンではなく、世界トップクラスのブラジルとの対戦を熱望。米国に勝るとも劣らない南米の強国との一戦で、米国戦への手応えをつかむはずだった。それが直前で白紙になる不運もあった。だが、なでしこは米国相手にチャンスを作った。「一番最初にやったときより全然やれている」とFW永里。手応えはあった。それだけに勝ちたかった。
「この2試合では勝ち点3をふまえて、第3戦に向かおうと思っていた」と指揮官も誤算の2試合だったことを認めた。このままでは準々決勝進出はピンチ。「なでしこは追い込まれてから結構強い。この連戦を重く考えないでいきたい」と沢。ノルウェー戦は勝ち点3をとることが決勝トーナメント進出の最低条件。死にものぐるいで勝利をつかむしかない。
◆なでしこの8強進出条件 ○…ノルウェー戦に勝ち、勝ち点4とすることが絶対条件。同じG組の米国―ニュージーランド戦が引き分ければ2位。米国が敗れた場合、ニュージーランドとの得失点差で2位が決まる。格上の米国が勝利する可能性が大きく、日本はG組の3位が濃厚。各組3位の3チームのうち、上位2チームが8強に進出出来るが、E、F組の3位はすでに勝ち点を3まで伸ばしている。勝ち点4で複数チームが並んだ場合を考えれば、日本は大差の勝利が求められる。
◆永里 2戦連続不発 ○…前半33分、右サイドからドリブルでペナルティーエリア内まで侵入したが、右足シュートはゴール左に外れた。エースストライカーとして期待され、2試合連続で先発出場も無得点。「米国相手にいい形をつくれた部分もある。次は勝ちにこだわるサッカーをしたい」なでしこジャパンの浮沈を握る21歳は、背水の最終戦に向けて、懸命に気持ちを切り替えていた。
◆池田「チャンスある」 ○…今大会初出場となった主将DF池田は昨年7月に田崎真珠の同僚・修さん(31)と結婚して、旧姓「磯崎」から選手登録名を変更。「やりたいことをやりたいだけやってほしい」という夫は、この日も観客席で声援を送った。アテネ五輪ベスト8の悔しさを胸に戦ってきた。「最後までチャンスはあると信じて戦いたい」厳しい状況になったが、メダルはまだあきらめない。
参照元:スポーツ報知