◆大相撲名古屋場所7日目 ○琴光喜(送り出し)北勝力●(19日・愛知県体育館) 大関・琴光喜が、7年ぶりの優勝を視界にとらえた。西前頭2枚目の北勝力を上手出し投げからの送り出しで下し、1敗を死守。関脇・安馬とともに、全勝の横綱・白鵬を追走する大関は、7年ぶりの優勝へ強い意欲を披露。1年前に大関昇進を決めた「ふるさとの名古屋」で、昨年は果たせなかった優勝へ突き進む。琴欧洲は朝赤龍の上手出し投げに屈し、魁皇も安馬に押し出されてともに4勝3敗となった。
堂々の優勝宣言だ。1敗を守った西の支度部屋で、琴光喜が言い切った。「今の大関陣で大関として優勝していないのは自分だけ。何とかしたい気持ちはあります」7日目で表した優勝への意欲。01年秋場所の初優勝から遠ざかること実に7年。41場所ぶりのVへ、めったに大きいことを言わない男が、みなぎる自信を言葉に込めた。
それが大げさでないことを、北勝力戦で証明した。立ち合いで相手が得意ののど輪に一歩も下がらない。逆にのけぞりながら左上手を引くと、必殺の出し投げでいとも簡単に183センチ、151キロの巨体を1回転。後はバックに回って送り出すだけだった。
愛知県・岡崎市出身。1年前、ご当所の名古屋で大関昇進を決めた。「去年のことを思い出している」生活パターンも大関昇進モードを復活。昨年と同じように、夜の街に繰り出すことを封印。一宮市の宿舎で午後9時30分からトレーナーを呼んで2時間にわたり治療に専念。体のケアを施すと夜食で胃袋を満たし午前1時に就寝する。1年前は千秋楽で敗れ優勝を逃しただけに、忘れ物を取り返したい気持ちが強い。
場所前のけいこでは横綱・朝青龍に2日にわたり5連勝し「自信につながった」と弾みをつけた。その朝青龍は休場し、同部屋の琴欧洲の綱取りは消滅。琴光喜が優勝すれば、秋場所は綱取り場所で、佐渡ケ嶽部屋の横綱へのドラマは終わらない。場所後の8月2日には元横綱・琴桜で先代親方の一周忌が控える。「賜杯を抱きたいですよ」。恩人の墓前に賜杯をささげるためにも白星を積み重ねる。
参照元:スポーツ報知