ブラジルの柔術家一族「グレイシー一族」の一人で、日本のリングでも桜庭和志らと激闘を繰り広げたハイアン・グレイシーさん(33)が現地時間15日、サンパウロの拘置所で死亡しているのを発見された。死因は不明。ハイアンさんは14日に起こした自動車窃盗の罪などで拘置されていた。地元メディアによると、逮捕時の尿検査でコカインやマリフアナが検出されたという。
ヒクソン、ホイスらを輩出した「グレイシー一族」の中にあって、粗暴な言動から「最凶」「狂犬」の異名を持つハイアンさんが、留置所の独房で謎の死を遂げた。
現地メディアによると、ハイアンさんは15日午前7時半ごろ、サンパウロ西部にある91分署の独房の隅で倒れているところを、看守に発見された。すでに脈拍はない状態だった。目立った外傷はなかったという。
ハイアンさんは14日、サンパウロで76歳男性の指を包丁で刺し、自動車を奪った揚げ句、同市内で事故を起こした。その後、別の男性からバイクを奪おうとしてけんかになり、警察に逮捕されていた。
死因はまだ明らかにされていないが、心臓発作で亡くなった可能性があるという。
一方、逮捕後に行われた尿検査では、微量のコカイン、マリフアナが検出されている。その際、医師から複数の薬が処方されており、警察当局は突然死との関連を調べている。
遺体は、サンパウロ市内の安置所に運ばれた後、飛行機でリオデジャネイロに運ばれた。16日に、同市内の墓地に埋葬される。
ハイアンさんは00年8月、石澤常光を顔面パンチのラッシュで“秒殺”し、日本デビュー。その後、桜庭和志(判定負け)、美濃輪育久(現ミノワマン、判定勝ち)などと対戦。04年大みそかの安生洋二戦(1R、腕ひしぎ十字固めで勝利)が最後の試合となっていた。
もっともハイアンさんは、リング外の破天荒な言動で、その名をとどろかせてきた。
「ストリートファイトで相手の耳をかみちぎった」などの“武勇伝”は数知れず。00年3月には、大学生とけんかになり、相手をナイフで刺して18日間拘置された。05年9月には、自動車のスピード違反と飲酒運転容疑で取り調べ中、警察官4人に頭突きやパンチを見舞って逮捕された。翌10月には、同国で銃販売禁止を問う国民投票が実施された日に、自宅で拳銃をいじっていて暴発。左太ももの動脈を損傷する重傷を負っている。
突然の訃報(ふほう)に、父親のカルロス・ホブソン氏は「海外から兄弟が来るのを待っている」と語っているという。
参照元:スポーツ報知