◆巨人2―4阪神(13日・東京ドーム) 5連敗の悔しさをぶつける強烈なライナーだった。金本の決勝3ランは光速で右翼席に突き刺さった。「久々に気持ちイイ」北京五輪の水泳百メートル平泳ぎ金メダリスト・北島のようなフレーズが、素直に口から出た。黒星街道をせき止め、10日ぶりの白星。優勝マジックを「36」として、9日ぶりに点灯させた。
延長10回無死一、二塁。クルーンに代わって登板した藤田と対した。初球は、強打者には冒険とされる内角球。だが、前夜(12日)も左腕の山口に内角球で抑えられていた。金本は捕手・鶴岡の胸の内を察した。「裏をかいたんやろうな。でも、若いキャッチャーほど(内角を)使いたがるんよ」2球目も強気に内角ストレート。ベテランはそれを狙っていた。完ぺきな19号3ランで、急接近してきた巨人を8ゲーム差に突き放した。
苦しい展開だった。4回の内野ゴロの間に奪った1点だけ。だが岡田監督は「しのぎ合いになればウチの方が慣れてる」と耐えた。金本も焦りを抑えた。「2003年も大型連敗はあったからな」独走でリーグ優勝した5年前も8月に初めて5連敗を喫した。だが、同23日の横浜戦(横浜)、金本のアーチで連敗を止めた。苦境を救うのが主砲の仕事だ。
五輪の初戦を控えた前日(12日)、新井へ激励のメールを送った。すると逆に「(阪神は)大丈夫ですか」と返信されてきた。五輪組がチームを離れてから、これで2勝5敗。たしかに新井らの不在は痛い。だが、それを言い訳にするのは、金本のプライドが許さない。おまえこそしっかりと金メダルを取ってこい! そんなメッセージを北京に届ける、連敗ストップ弾だった。
参照元:スポーツ報知